小学校で英語を教えるためのガイド
国際化、情報化、科学技術などが一層進展する変化の激しい時代の中で、学校においては、これらの変化に的確かつ敏速に対応する教育の必要性が高まっている。
国際理解のねらい
国際化の進展に伴い、国際社会の中で日本人としての自覚を持ち、主体的に生きていく上で必要な資質や能力を養うことが求められている。
1. 広い視野を持ち、異文化を理解すること。
2. 国際理解のためにも、日本人として、また、個人としての自己の確立を図ること。
3. 外国語能力の基礎や表現力等の育成を図ること。
このように、国際理解は異文化を知ることだけにとどまらず、異文化を知ることを通して自国の文化を知り、さらに単に知識の習得だけを目的をするのではなく、行動する能力を習得することがねらいとされている。すなわち子どもが頭だけで学ぶのではなく、体験的な学習や問題解決的な学習などを多く取り入れ、実践的な能力や資質、また、態度を育成していくことが求められているのである。
「外国語会話」と「英会話学習」
「国際理解に関する学習の一環としての外国語会話等を行うときは、年齢にふさわしい体験的な学習が行われるようにすること。」
小学校においては、子どもの発達段階に応じて、歌、ゲーム、クイズ、ごっこ遊びなどを通して身近な、そして、簡単な英語を聞いたり話したりする体験的な活動を中心に授業が構成される。
「調べる学習」は、子どもの興味・関心を基にして、外国の生活や文化などについて調べたり発表したりする活動である。
例をあげると、私たちが生徒達に海外の学校と文化的なものを交換するよう勧めたところ、同様に生徒達は個々に手紙や日本に関する小包を交換した。
若者を教える上でのメリット
児童期は、新たな事象に関する興味・関心が強く、言語をはじめとして、異文化に関しても自然に受け入れられる時期にある。このような時期に英語に触れることは大変重要な体験になる。
子どもの活動意欲を高め工夫していくためには、子どもの実態をとらえ、子どもの「したい」「言いたい」ことを、子どもの態度などから判断し活動内容に生かし教材化していくことが大切である。
子どもの日常生活に身近な英語を扱う
子どもの日常生活の中の身近な英語を扱うことに重点を置き、楽しさの中に英語に慣れ親しむことができるように工夫することが大切である。
子どもの日常生活に身近なことがらを扱う
人とのコミュニケーションの40%は言語ではなく、目つきや身ぶりなどで表現される。
英語活動で取り入れる学習内容と活動
実際の体験や擬似体験を通して英語に親しんでいくような配慮が必要である。英語活動は体験的な活動として展開されることから、じっと座ったままではなくなることが大切である。さらに、あいさつや歌、ゲームなど子どもが自然に英語で話せるような活動が望ましい。
どのような英語を扱うのか
子どもの日常生活に身近なことがらを扱う
このように私たちは日常生活に関することや絵や動作に表しやすい具体性を伴ったことがらの授業構成に限定している。
外国人の表現や身振りの中から、文化の違いに気づかせる
英語をはじめ外国語に触れることは、言葉だけでなく身振りや考え方なども含めて、子どもにとっては新しい世界に触れることである。
論評する
1. 子どもの興味・関心に配慮しながら、適切な学年で扱う。
2. 1回扱った内容についても、何度でも活動を変化させて扱う。取り扱う言語材料は同じでも、活動を帰ることによって、子どもの目には新鮮に映る。
3. 言語材料はできるだけ単純にし、子どもが聞いたり使ったりする回数を多くする。
年間活動計画をどう作るのか
国際理解の一環としての外国語会話等の趣旨を理解する
各学校における英語活動のねらい
- 積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度を育成する。
- 自己表現力を豊かにする。
- さまざまな活動を通して関心を深める。
英語の教え方
(a) 子どもにとって身近であること
(b) 子どもの興味・関心が高いこと
(c) コミュニケーション活動が容易であること
例) 自己紹介、買い物、道案内、電話、学校案内
主な題材(トピック)の例
Greetings, friends, family, food, television programs,
cooking, vehicles, shopping, seasons, plants and animals,
numbers and colors, school life, classroom items,
jobs, sports, the human body, gestures, Japanese events,
world map, games from around the world, customs and
life in other countries, etc.
予定された1年計画
[1学期]
様々なゲームや歌を楽しみながら自分を表現したり、相手とのコミュニケーションを図るために必要な英語の表現になれ、英語を聞いたり、話したりする喜びを体験する。
[2学期]
英語を聞いたり、話したりする実際の場面や擬似的な場面で、英語を使って分かり合う喜びを体験する。
[3学期]
それまでに学習した英語表現を使って、場合によっては新しい表現も得て、英語を使って表現する喜びを体験する。
子どもが楽しむ活動
活動設定の基本
教師のねらいを明確にする
子どもが活動を存分に楽しむことで十分と言うことはできない。学習の計画をつくり評価するため授業中はいつ、どこで、何を、どのようにするのか考えていく必要がある。
子どもの変容をどうとらえるか
英語活動の効果を確認する評価の方法
学校が実施体制・方法・内容・成果等の評価の適否を評価する際に、次の視点を参考にすることが望まれる。
1. 英語活動のねらいが適切か。
2. ねらいと方法がかみ合っているか。
3. 計画が年毎に密接な関係を持ちながら発展しているか。
4. 教育課程の編成に無理はないか。
5. 子どもの学習負担が適切か。
6. 研究組織が有機的に関連しているか。
7. 教員の研修計画が適切か。
8. 教師の意思の疎通が行われ、協力体制があるか。
9. 各学年、各教師間の情報交換が行われているか。
10.専門家を適切に活用しているか。
11.保護者や地域の人々の協力を得る体制があるか。
12.保護者及び地域の人々に適切な情報を発信しているか。
13.子どもの興味・関心を引き付ける活動が工夫されているか。
14.活動に合った教材・教具が工夫されているか。
15.学校や学級が英語活動を盛り上げる環境を整備しているか。
|